定住と子育て  富山県黒部市 移住定住8年目(2015年に移住)

富山県黒部市に移住したのは2015年3月、現在8年目。
定住して子育てすることのよさ、その中のひとつは、定点観測できることだと私は感じている。家の中で、公園で、ふとした瞬間に子どもの成長を感じる。
ついこの間まで手が届かなかった棚に、手が届くようになった。
ついこの間までうまくできなかった遊具が、自分の力でできるようになった。
毎日一緒にいるから、背が伸びていくことに「気づく」という感覚はなくて、
ふとした瞬間に感じる「すごいなー、どんどん大きくなっているんだねー」って。
それにともなって、
「ママ~!とってー」(棚の上の物)
「ママ~!やってー」(遊具で遊ぶ時に手をつないだり抱っこをしたり体を支えたりして手伝うこと)
といった会話や手助けを必要とする機会が減ってきたことも感じて、楽になる気持ちとちょっとさみしい気持ち。
日に日にできることが増えて、見た目も中身もだんだんと子どもから大人へ成長していて、定住したから、同じ場所で子どもを見てきたから、今の子どもの姿と以前の子どもの姿を思い浮かべることができる、写真だけでなく、その場所に行けば子どもの小さかった頃の姿に出会えるような気がする、それが私はうれしい。
移住当時から変わず好きな遊びもあって、同じ公園で毎年している、
タンポポのわたげ探し、セミの抜け殻探し、水遊び、どんぐり集め、雪遊び 
年々見つけるのが上手になっている、でも表情は小さい時と変わらない。キラキラした目で熱心に、夢中で楽しそうに走り回ってイキイキしている。
「はじける笑顔」という言葉を黒部で子育てしていて実感した。
毎日の子育ての中で、悩むこともあるし、楽しいこともあるし、大変なこと、幸せなこと、怒ること、落ち込むこと、毎日いろんなことがあっていろんな感情があってうまくいくときばかりではないけれど、それも含めて、毎日私は「ママ」として「一生懸命」、普段私はこの言葉をあまり使わないけれど、でも子育てについては初めてのことでよくわからないから正しいのか間違っているのかもわからない中でよくも悪くも「一生懸命」やっているつもりだから、子どもの成長を感じられると安心する。
移住して子育てする中でまわりの人たちからあたたかい言葉をたくさんかけてもらった、その中で印象深い言葉「やわやわ」。富山弁で意味は「ゆっくり」だそうで。
それを教えてもらった時、「『ちゃんと育てなきゃ!私がもっと頑張らなければいけない!』と思い詰めすぎず、ちょっと息抜きしながら、子育てを楽しめたらいいな」って思った。そして少し気が楽になった。富山の豊かな自然と人のつながりの中で、「子ども」は「大人」に向かって育っている。日々感謝。

 

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